“座右の銘”といえば、毎日の生活の中で心に留めておくことで、今後の人生の指針となり、さらには自分自身の核ともなりえる言葉です。
就活とくに面接の際に、応募者自身の価値観やその人自身の性格を判断する1つの調査材料として、座右の銘が聞われることはよくあります。
ひとえに座右の銘といっても、選ぶ言葉次第で『自分にピッタリの座右の銘』になったり『個性を一層アピールできる座右の銘』にもなります。
そのうえ、選び方次第では自分自身をも奮い立たせる言葉にもなります。
座右の銘とは、決して有名な言葉でなくてもよいのです。
大切なことはいかに心を動かされる言葉なのかです。
そのような座右の銘をフルに活かし就活・面接での自己PRの際に、採用担当者が心から共感してくれるよう心掛けてみましょう。
また、最近では企業は応募者自身の人間性を重視している企業も多く、座右の銘などから共感を得ることで、就活時に逆オファーが来るなんてこともあります。
この記事では、就活・面接時に使える座右の銘とその意味について紹介していきますので、就活の際の参考にしていただければ幸いです。
- 自分にあった“座右の銘”を探す
- 座右の銘 候補①『漂えど沈まず』(『たゆたえども沈まず』)
- 座右の銘 候補②『毒蛇はいそがない』
- 座右の銘 候補③『人生に失敗がないと、人生を失敗する』
- 座右の銘 候補④『勝利は、苦労する人々を 好む(勝利は準備を愛する)』
- 座右の銘 候補⑤『Constant dripping wears away the stone.』
- 座右の銘 候補⑥『敢為邁往』
- 座右の銘 候補⑦『剛毅果断』
- 座右の銘 候補⑧『克己復礼』
- 座右の銘 候補⑨『私は僅かしか知らないことを自覚したら、より多くのことを知るために努める。』
- 座右の銘 候補⑩『明日死ぬとしたら、生き方が変るのか?あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なのか。』
- 座右の銘 候補⑪『エネルギーのない所に功績は光らない。強さのない所に徳はなく、勇気のない所に栄光はない。』
- 座右の銘 候補⑫『もし君を批判するものがいないなら、君は恐らく成功しないだろう。』
- 座右の銘 候補⑬『戦いに勝つのは、必ず勝とうと堅く決心した者だ。』
- 座右の銘 候補⑭『nemo sine periculo vincere potest.』
- 座右の銘 候補⑮『Accipere quam facere injuriam praestat.』
- 座右の銘 候補⑯『Initium sapientiae cognitio sui ipsius.』
- 座右の銘 候補⑰『ふりむくな、ふりむくな、後ろには夢がない』
- 座右の銘 候補⑱『人は、人生が公平ではないことを悟れるくらいに成長しなくてはならない。そしてただ、自分の置かれた状況のなかで最善をつくすべきだ。』
- 座右の銘 候補⑲『胸を張って負け犬になれない者は、勝者にもなれない』
- 座右の銘 候補⑳『暗闇なんかない、“想像力”があれば』
- 「自分をアピールできるか」、「企業のメリットになるか」で座右の銘を選ぼう
自分にあった“座右の銘”を探す
座右の銘とそれぞれの意味ついて、ご紹介していきます。
就活に役立つ座右の銘を選ぶなら、自分にぴったりの座右の銘を見つけてみませんか。
座右の銘 候補①『漂えど沈まず』(『たゆたえども沈まず』)
『漂えども沈まず(たゆたえども沈まず)』は、たとえ激流で何度揺られても、決して沈まずにまた立ちあがるという意味です。
つまりどんな逆境にあったとしても、決して屈しない、という強いメッセージが感じられます。
パリ市の標語で、紋章にも記されているほどで、その語源は、その昔セーヌ川の水害や戦争を乗り越えてきたパリ市民にとっては、明日への希望を込めた言葉からきているようです。
座右の銘 候補②『毒蛇はいそがない』
日本を代表する小説家の開高健が広めたタイのことわざです。
毒ヘビは自分が強いという自信を持っているからこそ、何に対しても慌てず、どんなことにも動じないことからこのような言葉が生まれたと言われています。
座右の銘 候補③『人生に失敗がないと、人生を失敗する』
斎藤茂太(日本の精神科医、歌人として活躍。)が残した名言。
失敗は人生経験と同義であり、失敗をしなければ学べないという意味が込めらた言葉です。
同じような意味の言葉として、アノ有名発明家のトーマス・エジソンの言葉「失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ」が有名です。
座右の銘 候補④『勝利は、苦労する人々を 好む(勝利は準備を愛する)』
正確にはラテン語で『Amat victoria curam. 』で、蓄えて準備してきた人が勝利するという意味です。
成功は偶然によってもたらされるものではなく、日々努力し準備してきた人が得られるものです。
もし、座右の銘で悩んだ際、あなたが『努力してきた経験』を表現したい際に、この言葉は特におすすめです。
また今後、物事がうまくず悩んだ際に、自分に言い聞かせ奮い立たせる名言にもなります。
座右の銘 候補⑤『Constant dripping wears away the stone.』
日本語訳では『雨だれ石をもうがつ』となります。
たとえ小さな雫であっても繰り返し石にあたり続ければ、いずれ石でさえ削れるという意味です。
つまり、『不可能と思われる大きなことでも、日々努力を積み重ねていけば成し遂げられるもの』となります。
この言葉は、自身の忍耐力や粘り強さを表現したいときにおすすめです。
座右の銘 候補⑥『敢為邁往』
敢為邁往(読み:かんいまいおう)
夏目漱石の著書でも使われている四字熟語です。
どんな困難が立ちはだかろうとも、目的のためには、自ら思い切ってまっしぐらに進んでいくという意味が強く込められた言葉として有名です。
座右の銘 候補⑦『剛毅果断』
剛毅果断(読み:ごうきかだん)
確固とした意志を持ち、思い切った決断力を持って物事をおこなうことという意味。
特に学生時代に手がけたプロジェクトやアルバイト、サークルなどで培ったリーダーシップ力をアピールしたい人におすすめです。
座右の銘 候補⑧『克己復礼』
克己復礼(読み:こっきふくれい)
論語の中で、孔子が弟子の顔淵(顔回とも)に伝えた言葉です。
私情や私欲を抑えて、社会の規範や礼儀に適した行動をとるという意味があります。
座右の銘 候補⑨『私は僅かしか知らないことを自覚したら、より多くのことを知るために努める。』
ロシアの革命家、政治家、ウラジーミル・レーニンが残した名言です。
自分の無力さを自覚したのであれば、より多くの知識をつけるために努めるべきという意味があります。
成長するには、まず自分になにが足りないかを自覚しなければ、人は成長できないもの。
成長に意欲をアピールしたいときにうまく表すことのできる、おすすめな言葉です。
座右の銘 候補⑩『明日死ぬとしたら、生き方が変るのか?あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なのか。』
チェ・ゲバラ(アルゼンチンの政治家、革命家)の名言。
明日死ぬと分かっていたら、今日1日の生き方が変わるのか、今後どのくらい生きるか分かっての行動なのか。
本気で世の中を変えようとしたチェ・ゲバラの言葉は自身の生き方を問う言葉であり、彼の言葉から、しばしば今の自分自身の在り方に気付かされる人も多いと言われています。
有利な就活をしてみませんか?
あなたの周りのアノ人も有利な就活方法でもある就活エージェントを利用しているかもしれません。
遅れをとって心配する前に、一度相談してみてはいかがですか?
座右の銘 候補⑪『エネルギーのない所に功績は光らない。強さのない所に徳はなく、勇気のない所に栄光はない。』
シモン・ボリベル(ラテンアメリカ諸国の独立に関わった革命家、思想家)の言葉。
日々の生活に活力のない者は手柄をあげることはできない。
強さのない者には人が集まらないし、決して人に慕われることはない。
勇気のない者に値する評価はないという意味です。
人々に選ばれた指導者だったからこそ表現できた、人に評される道への指針のような言葉といえます。
座右の銘 候補⑫『もし君を批判するものがいないなら、君は恐らく成功しないだろう。』
マルコムX(アメリカの黒人公民権運動活動家)の言葉。
周りに評価してくれるものがいなければ、人は物事の良し悪しもわからないもの。
もし就活などで、逆境をものともしない決意や姿を表現したければこの言葉がおすすめです。
座右の銘 候補⑬『戦いに勝つのは、必ず勝とうと堅く決心した者だ。』
トルストイ(ロシアの小説家)の言葉。
大きな夢や目標を達成する人は、どんな荒波がこようともめげずに執念深く、物事に取り組む人でである。
この座右の銘は、粘り強さや強い意志を伝えたいときに使える言葉です。
座右の銘 候補⑭『nemo sine periculo vincere potest.』
日本語訳は『誰も危険なしには勝つ事はできない』です。
この言葉の意味は、なにかを得るには、それと引き換えのリスクが伴うもの。
社会人になれば、ときに大変なこともあるのは当然の事実ですが、そんな困難を乗り越えるからこそ、達成感がうまれます。
もしチャレンジ精神を表現したいのならばこの言葉がおすすめです。
座右の銘 候補⑮『Accipere quam facere injuriam praestat.』
日本語訳は『不正を行うより不正を受けるほうがよい』です。
ソクラテス(古代ギリシアの哲学者)の名言です。
不正を働くくらいなら、被害をこうむる方がましであるという意味。
正直者の人が使うことで一層その正直さが高まるおすすめしたい名言。
座右の銘 候補⑯『Initium sapientiae cognitio sui ipsius.』
日本語訳は『自分自身を知ることが知恵の始まりである』です。
アリストテレス(古代ギリシアの哲学者)の名言です。
これは『己を知ることこそが、全ての出発点である』という意味をもっています。
社会人として成長していくためには、決して自分を卑下することなく、されど驕らず、常に自分を客観的にみることも大切です。
座右の銘 候補⑰『ふりむくな、ふりむくな、後ろには夢がない』
寺山修二(劇作家や演出家であり、監督などマルチ才能を発揮)の残した名言です。
振り返ったところで、過去には夢がないといううまい言い回しで、くよくよ後悔することの無意味さを表現しています。
寺山修司のベストセラーには「ポケットに名言を」があり、多くの名言を残した人物としても知られています。
座右の銘 候補⑱『人は、人生が公平ではないことを悟れるくらいに成長しなくてはならない。そしてただ、自分の置かれた状況のなかで最善をつくすべきだ。』
スティーヴン・ホーキング(宇宙物理学者)の言葉。
これは、人それぞれ環境が違うのだから、自分の置かれた環境のなかで頑張るほかないという、人生感についてのことを言っています。
しばしば、人は自分よりすぐれた環境にいる人を妬んだり恨んだりするものですが、自身が成長するためにはなんの意味もないものです。
スティーヴン・ホーキングのこの言葉は、人生をどう生きるかを表す一文です。
また就活時に周りと比較しても意味がなく、自分が進みたい道に誇りを持って、進むことが大事といえます。
座右の銘 候補⑲『胸を張って負け犬になれない者は、勝者にもなれない』
ハル・ベリー(アメリカの女優)の名言。
これは、彼女が幼少時に母から教わった言葉だそうです。
『失敗したとしても自分の行動に堂々と胸をはれない人は、成功できない。良い敗者になれない人は、良い勝者にはなれない』という意味の言葉です。
たとえ失敗したとしても、それを次に生かすことの大切さを教えてくれています。
座右の銘 候補⑳『暗闇なんかない、“想像力”があれば』
糸井重里(コピーライター)の名言。
想像力があれば何だってできるということを、端的に直球な言葉で伝えています。
人生、時にはうまくいかないこともあるもの。
そうした時にどう考え、困難を切り抜けるかは社会人スキルとしても大切です。
学生時代にあった困難をいかにして切り抜けたかといったエピソードや、アイデア力を人事担当者に伝えたい学生におすすめしたい一文。
「自分をアピールできるか」、「企業のメリットになるか」で座右の銘を選ぼう
全部で20個の座右の銘をご紹介しましたが、いかがでしたか?
座右の銘とは、その人自身の性格や思考のみならず、価値観などを判断する材料として就活時の面接の際に聞かれることが多くあります。
故事成語には、『先ず隗より始めよ』という言葉もあり、この言葉からも、古来より仕事に就くことに苦労があったことがうかがえます。
なぜなら、この言葉は、『優秀な人物を招きたければ、まずは自分みたいなつまらない人間を雇いなさい。そうすると、ああいう人間も招かれたのがだから優秀な自分はもっといい待遇になるだろう、と多くの人が集まってきます』という中国の逸話からきてます。
でも、就活の際この言葉のように本来の意味も分からず引用してしまうことは、非常に危険です。
座右の銘を選ぶときは、『その言葉で自身をアピールできるのか』ということと『企業にとってメリットとなるアピール材料になるのか』の最低限度の基準を設けてから選ぶようにしましょう。
この記事以外にもたくさんの素晴らしい座右の銘はあります。
就活・面接時の志望動機やエントリーシートに記載するときだけではなく、今後ビジネスマンになってからも生涯に渡って使える、人生の教訓として『自分らしい』『自分にぴったり』の座右の銘をみつけてはいかがでしょうか。